死に別れ合同
概要
死。
固い絆に結ばれた二人を別つもの。
避け得ぬ運命を前にして、彼女たちは何を思うのか……。
どうしようもなく悲しくて、どうしようもなく優しい。
そんな、六編の物語。
各話紹介
常夜の花嫁
終戦から8年。
我々はかつて艦娘として従軍した女性に取材を行うことに成功した。
彼女の口から語られる、未だ生々しい記憶とは。
澪行く先に待つ藤の花
しん - しょく【深蝕】……[名・ス他] 艦娘が何らかの影響で深海棲艦へと姿を変えてしまうこと。
Der Wiegenlied
子供を抱いて街中を行く電、彼女の腕で笑う赤子。語るは電の姉妹たちの昔話。彼女が語る姉妹たちの最期は――。
夏をゆく人々
あることを告げるため18年ぶりに帰郷した藤乃。だが、家族たちは彼女に対して各々複雑な想いを抱えていた。
不知火ひとり
荒れ狂う嵐の戦場。誰もいない孤独な海。現在と過去、生と死の狭間で、駆逐艦の魂が揺れる。
フォトグラフ
気づかなかった思い。気づこうとしなかった思い。ずっと直視してこなかった気持ちを気づかせてくれたのは、一葉の写真……
